露草色
日本の配色事典

露草色 (つゆくさいろ)
Tsuyukusa


HEX #007FC4
RGB RGB(0, 127, 196)
HSL HSL(201, 100%, 38%)
色合い あざやかな青
マンセル値 3PB 5/11
CMYK CMYK(100, 35, 0, 23)
PCCS記号 vv-B

露草色は、JIS色彩規格に規定されている慣用色名のひとつで、あざやかな青と定義されています。

露草色は、ツユクサ科の露草(ツユクサ)で染めた色に由来する、あざやかな青色です。可憐でみずみずしい露草のような鮮やかな青色をしています。花田色や花色、月草色などと呼ばれる場合もあります。

露草の特徴

露草は「着き草」と呼ばれることもあるほど、色が移りやすい性質を持っています。染料としては露草の花弁から搾り取った汁を用いますが、その場合も水に溶け出しやすく、色あせしやすい性質を持っています。

そのため染料としてだけではなく、水洗いすると簡単に抜ける性質を利用し、友禅染の下絵描きなどにも用いられています。

露草の花弁を布に擦りつけるだけで色移りするので、現代でも簡単に古代からの露草色をみつけることができます。

儚さの象徴としての露草

上述の通り、色移りしやすい露草の色はその特徴をもって、万葉集などにたびたび登場します。

  • 月草のうつろひやすく思へかも 我が思ふ人の言も告げ来ぬ (大伴坂上家之大娘)

訳: 私の心を露草の色のように移ろいやすく思っているのでしょうか。私の想い人が何も言ってこないのは。

その他にも、朝露とともに咲いて、夕暮れにはしぼんでしまうその姿を心の寂しさに例えた歌などもあり、ただの鮮やかな青色にはない儚さを露草色は感じさせてくれます。

関連する色

日本の伝統色 (JIS慣用色名編)

日本では古くから様々な色が使われおり、その色のイメージや染め方から特徴的な呼び方がされてきました。 色名の定義は様々ありますが、国際的な定義のひとつがJIS慣用色名です。


リンク 日本の配色事典
参照元 日本産業規格『JIS Z 8102:2001 物体色の色名』