藍で染めた青色をさす、「縹色」。その堅牢で鮮やかな色合や、防虫性から古くから愛されてきました。平安時代には、染め方や色合いによって縹色を4つの段階にわけてよんでいたそうです。
平安時代において、色は階級や役職を表す大事なツールでした。そのため、色の役割や染料の作り方が 『延喜式』という法典の中に記載されています。
藍染は当時から広く普及していたため、延喜式にも染め色の濃さに応じて4つの縹色が記載されていました。
日本の伝統的な色としての縹色はこちらに記載しています。
4つの縹色
延喜式の「縫殿寮・雑染用度条」には、濃い色から順番に、
深縹 (藍10圍)
中縹 (藍7圍)
浅縹 (藍1圍)
の3つが定義されています。
色味の違いは、()内に記している綾1疋に対する藍の量、薪の量や発酵方法などにより生まれています。
また、別の項には「白縹」というさらに白に近い色も記載されています。
白縹
延喜式とは
『延喜式』(エンギシキ)は、宮中の儀式や規則を記した法典です。平安時代には色は階級や役職を意味する大事なものだったので、「縫殿寮・雑染用度条」という章に、各色の名前と染色材料、作成方法などの詳細がまとめられています。
カラー
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